FC2ブログ

ハンググライダーと旅の記録

 

Hang Gliding Japan

10< 1. 2. 3. 4. 5. 6. 7. 8. 9. 10. 11. 12. 13. 14. 15. 16. 17. 18. 19. 20. 21. 22. 23. 24. 25. 26. 27. 28. 29. 30.>12
このページの記事一覧
Posted on --:--:-- «Edit»
--
--/--
--
Category:スポンサー広告

スポンサーサイト 

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
tb: --    com: --
Posted on 21:46:54 «Edit»
2013
01/25
Fri
Category:World Championships

2013世界選手権回想録 その6 Day3 Task2 

1月9日
競技3日目は渋い予報。
サーマル高度1600m(地面の標高230m)で風下の北方向に130km進み、さらに東に30kmの160kmタスク。




フォーブスのパドックがとにかく渋く、アレックスやプリモシュのような最強クラスの選手まで降りてきてリフライトしている。
日本チームも繰り返しリフライト、ちーちゃんは4本!


ゴール先導車の濱里号は先に送り出したものの、私はテイクオフのサポートに時間をかけすぎて出遅れる。
グライダーは直線で進むが、車は道に従って進まなければならないので、特に追い風タスクでは併走するのもなかなか難しい。今日は出足からつまずいているようだ。

出発してそれほど進まないうちに、ちーちゃんが降りたという報告。
スナマンからは、日本の電話番号から着信音が1回鳴って、それきり連絡が取れない。
不穏な気配だ。

私は先に集団がいると信じて100kmほど走るが、その間ずっと電話の圏外。
無線も聞こえない。
これは困った。選手がどこにいるのか全くわからない。

<途中で遭遇した羊の群れ>


タスクコースと経過時間から見当を付けていた走っていても機影が見えないので、仕方なく大きく引き返す。
ある町でようやく電話の電波が通じた。
不在着信の通知とメールが30件ほど一度に入ってくる。

ようやく把握できた状況
氏家さんとスナマンは70~80kmほど飛んで降りた。
板さんとユウジはゴール。
トノヤンは第1ターンポイントを取って降りた。
ちーちゃんはアメリカの回収車に拾われた。
太田君の座標が何故か濱里君から送られてきた。しかも、それは本部のビッキーさんから教えてもらったという。
事情がわからないが、きっと農家にでも駆け込んだのだろう。

後発回収車のみっちゃんとユカちゃんに、氏家さんとスナマンを託す。
私は太田君とトノヤンを回収することにする。
この時点では、座標がわかっているのですぐに片付くだろうと思っていた。

しかし太田君の回収は困難を極めた。
携帯電話は一切使えない。
無線も、地上に降りてしまうと見通しで1km程度しか通じない。
GPSの座標からは、舗装道路から農場に入って5km程度と出るのだが、ゲートを何回も開閉して農場の中に入って行くと、あと2kmで行き止まり、あと1km程度なのだが深い森、というパターンを4回ほども繰り返すことになる。

道端で途方に暮れているブラジル人選手を見つけ、どんな状況だったかを聞く。
「みんな低く突っ込んでいった。この先には大きな道はない。俺もこの通り、大きな道で待っているのに一向に回収されないよ。幸い、この農家にかくまってもらえるから、何とかなるけどな」

その次に入った農道が、ようやく正解だった。
曲がりくねったダートロードを8kmほど進むと、大型トラクターの脇に太田君発見!!!

日が暮れる前に発見できてよかった。
太田君、もう涙目。今日は帰れないと覚悟し、トラクターの中で寝ようと思っていたそうだ。

いわく、高度がなくなったので人がいるところに降りようと思い、動いているトラクターの近くに降りた。
乗っていたのは農場主の娘で、事情を話すとブースターをつけた携帯電話で父親に連絡、父親はフォーブスの世界選手権という情報だけで何故かビッキーさんの連絡先を探し出し、座標を伝えてくれた。その座標を濱里君に伝えてくれたので、それを私が聞いた、という流れだったのだ。
娘は「すぐに回収が来てくれるわよ、じゃあね!」と言って帰ってしまったそうだ。

ここから出るのがまた大変。
すっかり日が暮れてしまい、来た通りに戻ることができない。
迷いながら進んで行くと、農場主が車で探しに来てくれた。
帰り道を聞きつつ、もう1人の選手(トノヤン)も気がかりだというと、「では、そこに出る近道を教えてあげよう」と言って、ダートの中の抜け道を教えてくれる。

しばらくその道を探して右往左往するが、慣れないダート道でしかも夜中のこと、行き止まりに遭ったり牛の群れに進路を阻まれたりして、迷宮から出られる気がしない。
仕方がないので、途中で見つけた、町の方向を指した標識に従い、遠回りでも確実に幹線道路に出ることを選択する。この時点で午後10時過ぎ。

ようやく幹線道路に出て、電話が通じるところまで出ると、案の定、まだトノヤンは回収されていない。
みっちゃん号も我々同様の苦戦をして、ようやく氏家さんとスナマンを回収したのだが、トノヤンがまだと聞いて100km北まで回収に向かっているとのこと。
ああ、濱里号にトノヤンを頼んでおけばよかった。
この時点で11時頃。

本部に帰着したのは1時半頃。
宿に戻ってシャワーを浴びて寝たのは2時40分頃、のような気がする・・・

日本でもヨーロッパでも、これほど回収に手こずったことはない。
道路事情も携帯電話網も、まったく違う。
これがオーストラリアの現実だ。
こういう土地で、選手達は飛び、地上班は回収に走り回らなければならない。
しかも、圧倒されている暇さえない。
明日からも競技は続くのだ。
スポンサーサイト
 コメント 
 コメント投稿 
管理者にだけ表示を許可する

 トラックバック 
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。